退去時のクリーニング代を負担するのは家主?借主?

クリーニング

Q.退去時のクリーニング代をどちらが負担するかでもめています

アパート物件の大家です。

先日3年ほど入居をしていた人から退去の申し出を受けたので、敷金からどのくらい原状回復にあてられるかという話し合いを行いました。

そこで私は使用してきた居室内を次の入居者のためにきれいにするクリーニング代を内訳として計上したところ、先方より「クリーニング代まで敷金を充当するのはおかしい」と反論をされました。

私は敷金は使用してきた室内を元通りにする原状回復をするための費用と解釈してきたので、最後のクリーニング代を当てるのは当然のことと思っていました。

ですが先方の主張では「自分は室内を通常生活をする上で必要になる範囲でだけ使用してきた。敷金が当てられるのは部屋の破損などであり次の入居者のためのクリーニングまで費用とするのは不当だ」ということのようです。

こうしているうちにも退去希望日は近づいてきており、問題がこじれることは私の望むところではありません。

正直これまで退去された人たちからそのようなことは一度も言われていなかったことなので戸惑っているのですが、クリーニングは結局のところ誰が法的に責任を負うものなのでしょうか?

A.原則として貸主である大家の責任です

これまでハウスクリーニング代を敷金から充当することに特に反論がなかったということですが、これまでは比較的契約に詳しくない方が入居をされてきたのですね。

結論から申し上げると、退去時の室内クリーニングにかかる費用はそれまでの入居者ではなく貸主である大家側が負担をするべきものと解釈されています。

他にも畳や壁紙の変色やフローリングの色落ち、家具を置いていたことによるへこみといったものも借り主が責任を負うことはないものと判例によって定められています。

なぜならこれらは通常の生活においてどうしてもできてしまう劣化や摩耗であるため、そこまで借り主に回復させるということは適当ではないと考えられているためです。

敷金が充当されるとすれば、借主さんの不注意によってできた壁や床の破損やカビなどの被害についてです。

ただしあらかじめ入居時にハウスクリーニング代金を退去時の条件にしているという場合においては徴収することに問題はないものとして扱われます。

お話ですとこれまでの契約ではハウスクリーニング代金について契約で取り決めをされてきたわけではないようですので、退去を希望されている借主さんの言うとおり、クリーニング代は貸主が負担すべきものとなります。

これから新たに入居者を募集される際にはそのあたりの契約もしっかり定めておいたほうがよいかもしれませんね。

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