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地震が起きた場合の不動産の修復費用…誰が負担するの?

災害

Q.賃貸物件が災害により毀損した場合の修繕責任は誰?

現在不動産投資のため自己所有の賃貸物件を建築することを計画している者です。

今のところ私が所有しているのは土地のみなのですが、不動産会社の熱心な営業により老後のための資産運用のためにアパートを建てるのがよいというふうに勧められています。

アパート経営そのものへの不安も確かにありますが、それ以上に気になっているのがもし地震が起こった場合の対応方法です。

ここ近年では大きな被害となる自然災害が各地で起こっていますし、私が所有している物件もいつ不可抗力により大きな毀損が起こってしまうかわかりません。

地震などの自然災害が起こった時にその修繕費用や建物の倒壊による被害についてはどのような形で誰が保証をするのでしょうか?

また大家である自分が責任をとるとしたらそれを補償できる保険などがあるものでしょうか?

A.民法では賃貸物件の災害負担は大家になっています

まず最初に賃貸物件が自然災害によって倒壊などした場合にその修繕責任がどのような取り扱いになるかから説明します。

民法では第601条により賃貸している物件が誰の責任でもない不可抗力によって被害を受けた場合、その物件を使用できるような状態に回復する義務があるのは貸主と定めています。

これが例えばタバコの火の不始末による火事のように使用していた賃借人の責任によるものであることがはっきりしているならば話は別ですが、地震のように誰のせいでもなく避けられないことによって起こった被害についてははっきりと貸主にその修繕責任があると定められているのです。

もう少し細かい事例で説明すると、例えば地震により室内の家具が倒れて壁や床に大きなキズがついてしまったとします。

この場合室内に家具を置いていたのは借り主の責任となりますが、その置き方について大家がしっかり倒れないように事前に指導をしていた場合を除き、そこで出来たキズについても借り主に責任を追求することはできません。

次にそうした被害が起きることを想定して先に入っておく保険についてですが、ご存知のように保険会社から「地震保険」という名目でいくつかの商品が販売されています。

一般的には建物にかける保険は火事や盗難を前提としたもので、地震についてはカバーされないことになっていることもありますので加入前には保険がどの範囲までの損害をカバーできるか調べて入るプランを決めた方がよいでしょう。

ただここ近年では大規模な地震災害が連続して起こっておりますので、地震保険の保険料が急激に高くなる傾向が見られています。

A.余計な争いが起こらないように事前に契約を

地震などの自然災害により賃貸物件が損害を受けた時には、それを再び使用できる状態にまで回復する義務は貸主側にあります。

これは法律により定められているものですので、もし賃貸契約書によって損害部分の修繕は借り主がするように定めていたとしても実際にそれが起こったときに裁判などになれば貸主に責任とされてしまう可能性が極めて高くなります。

ただし契約書で「もし室内に破損箇所が出来た場合には速やかに申し出ること」といった条件をつけることは全く問題ありません。

こうしておくことで例えば本当は地震とは全く関係ないことで物件にキズをつけた借り主が「これは地震の時についた」とあとから責任を逃れることを避けるための措置となります。

最も良くないのがその建物のキズをどっちがどう直すか争っているうちに話がこじれて損害を大きくしたり、建物が危険な状態になり他の通行人などにまで被害が及んでしまうというような場合です。

大家として賃貸物件を管理するのであれば、まずはしっかりした耐震性のある建物を作るとともに、被害には迅速に対応できるような連絡体制を作っておくのがよい方法といえます。

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